C84発刊『アニバタ Vol.4・5 ([特集]P.A.WORKS)』への寄稿のお知らせ

以前の『話の飛躍についていけません ――志村貴子『青い花』評論集――』に続いて、
またアニメ・マンガ評論刊行会様の発刊する評論集に寄稿をさせていただきました。
今回は夏のコミックマーケット84にて3日間委託頒布されます。
詳細は下記の通りです。

新刊タイトル
アニバタ Vol.4 [特集]P.A.WORKS ①総論ほか編(B5判 全132ページ)
アニバタ Vol.5 [特集]P.A.WORKS ②作品各論編(B5判 全204ページ)


頒布場所
2013-08-10(土) 【1日目 東5ホール ハ-49b】 M.O.M.発行準備組合様に委託
2013-08-11(日) 【2日目 東2ホール P-06a】 アニプレッション様に委託
2013-08-12(月) 【3日目 東6ホール ソ-60b】 デシリットルシロップ様に委託


書店販売
COMIC ZIN(秋葉原店・新宿店)、タコシェ(中野)、アリスブックス(通販のみ)、Amazon.co.jp(通販のみ)を予定。


http://www.hyoron.org/anibata4_5


今回はVol.4に、「アニメ制作会社5社解説 Production I.G、ビィートレイン、エム・エス・シー(M.S.C)、ボンズ京都アニメーション
Vol.5に作品論として『CANAAN』を扱った、「『CANAAN』の戦略 岡田麿里の「爆弾」と安藤真裕の「水気」」を寄稿しています。


Vol.4に寄稿した「アニメ制作会社5社解説」は、座談会の補助線となる、P.A.WORKSと縁のある、
または対比的に見ると興味深い5社を紹介・解説したものです。
他にも「アニメ制作の役職・工程・用語解説」「P.A.WORKS主要作品のメインスタッフ解説」「P.A.WORKS制作作品データベース」など、
アニメ制作や制作者・制作会社のデータを取り扱う記事も多く、傍らに置いても重宝するのではないかと思います。
基本的にファンの手によるものであり*1、あまり専門的なことは分からないとお思いの方にも
目線の高さにギャップが起きない、とっつきやすいものになっているのではないかとも思っています。


Vol.5の「『CANAAN』の戦略」は、先述の副題にある通り、岡田麿里さん、安藤真裕監督の分析を中心に、
CANAAN』という作品が何を描こうとしていたのか、そしてそれはPAの作品群の中でどういった位置にあるのかを考えたものです。
私事としては、先述した『青い花』ともども、2009年に楽しんで観ていた作品を振り返る機会になっているのが妙な気分であったりも。
そして何気に百合つながり……というのは、言うまでもなくw
なんとこのVol.5は200ページを超えるボリュームで、各TVシリーズ作品にかなりの方が寄稿をしており*2
様々な受け手の見方が集まって多面的な解釈ができる一冊になっているのではないかと思います。


データや総論を収録して、アニメ制作などの理解の助けになるであろうVol.4、
多くの受け手の解釈が多面的な視点を与えてくるであろうVol.5と、
企画・編集を行ったたつざわさんのP.A.WORKSへの愛と誠意が強く反映された二冊になっているのではないかと思います。
何卒よろしくお願いします。

*1:とはいえ皆半端な調査はしていないであろうとは言っておくべきでしょう

*2:締切的に厳しかった『RDG レッドデータガール』にも二人、という辺りもびっくりでした